株の逆日歩(ぎゃくひぶ)とは?

逆日歩(ぎゃくひぶ)とは、信用取引の売り方が負担する事前に想定できないコストです。

 

信用売り残高が信用買い残高を上回り、株式の貸し方である証券金融会社が、貸し出せる株の不足を補うために、機関投資家などから株を借りる際に調達費用として発生します。

 

逆日歩が発生する仕組み

証券会社は、信用買いの買付代金や、空売りの株券を保有していますが、信用取引が活発に行われた場合には、証券金融会社を経由して資金、株式を調達してきます。

 

信用売り残高が信用買い残高を上回る「売り長(うりなが)」の状態が続き、証券金融会社でも不足する株を手当できない場合に、逆日歩が発生します。

 

具体的には、証券金融会社が生命保険会社や損害保険会社などの機関投資家から現物株を調達して株不足の解消に努めます。
証券金融会社が機関投資家から株を借りる際に発生する1日あたりのコストが品貸料で、このコストは売り長の状態を招いている売り方が負担し、買い方が受け取る仕組みとなっています。

 

買い方が売り方に支払う金利を日歩と呼びますが、株不足を招いている売り方が買い方に金利を払うことになるため、逆日歩と呼ばれています。

 

株式取引の受け渡しは2営業日後となっています。逆日歩が発生した翌日に空売りを買い戻した場合でも、月曜日空売り→火曜日買い戻し以外は、受け渡しが行われない土日(祝日含む)をまたぐことになります。

品貸日数には、土日のほか祝日も算入されるため、注意が必要となります。